西洋梨剪定講習会
前回さくらんぼの剪定の様子を載せましたが、今回は洋梨の剪定の様子を載せたいと思います。
昨年も講師として来て下さいました、山形県の生産者の宮下さんに今年も講師として来て頂きました。
剪定の様子を見るのは自分自身前回のさくらんぼの講習会の時が初めてで、どのような意図で、どのようにして、というのがまだわからず、うまく説明できないのですが、とにかく奥が深いな〜という印象です。
余市町で長年梨を作って、毎年剪定をしている生産者でも「なんで、この枝を残してそっちを切るんですか?」というような質問もでます。
全く同じ木を10人が剪定すると、10通りの剪定方法が出てくるとは思いますが、ただ目指すところは同じなのだなという印象を受けました。
秋には日当たりが良くなるように、来年以降を見据えた枝を残す、樹勢を保つように強い枝を切ってコントロールするなど、口では簡単に言えますが、それではそのように切ってくださいと言われてもなかなか難しい作業ですよね。
宮下さんは地元でもこのような講習会を開いて指導しているとの事ですので、非常に手際よく剪定を行います。
見ているとだんだんと、美容師さんかなと思うほどのハサミ裁きで枝を切り落として行くんです。しかも一流ですのでカリスマ美容師さんですね。あっという間に1本の木を整えてしまいました。
見て、わかりますか??
切る前がこれです。
切った後がこれです。どうですかなりすっきりとした感じになっていますよね。
次にお昼からは、場所を農協の会議室に移して、洋梨の1年間の管理について山形県の技術普及指導員の安孫子先生にお話をいて頂きました。
山形県ですので、「ラ・フランス」の話を中心にお話をいてくださいましたが、みなさんも「ラ・フランス」知っていますよね。洋梨のなかでもとても有名な梨ですよね。
余市町では栽培をしている方は珍しいですが、ここ余市町でも近年増えてきていた『オーロラ』という品種についてもお話をして頂きました。この『オーロラ』という品種は追熟させて食べると非常に美味しいのですが、問題があるんです。隔年するんです。
なかなか、難しい言葉ですよね・・・。意味は簡単です。1年おきという意味です。
1年実を取ると、次の年は実がならないんです。生産者にとっては大きな問題ですよね。実がならないと収入がなくなるわけですから・・・。
かなり、深刻な問題ですので、色々と試験が行われていますが、今年は蕾になる前に芽を取ろうということで組合として進めていく予定です。その講習会も3月頃には行いますのでまたHPで取り上げたいと思います。
次に問題になっているのはこれです。
胴枯病です。ここ数年の間に一気に増えてきている病気です。
昔はほとんど気にならなかったらしいのですが、薬剤散布の期間が伸びた影響からなのかここ最近ではかなり深刻な問題になっております。
このままほっておくと、樹全体が死んでしまいます。対処法としては感染箇所を切り落とし切り落とした木は放置しておくと、雨が降った時に菌が飛散するので、畑から出し、処分する。
予防法として傷口に保護剤を塗って菌が入り込むのを防ぐ。ということです。
梨は追熟させて食べ頃の時に食べると本当に美味しい果物です。
ただ、まだまだ、追熟の方法、食べ頃の時期などがわからない人が大勢いるのが現状です。本当の洋梨の味をわかって貰えた時にはどの果物にも負けない人気がでるのではないでしょうか??
今回、山形県から講師としてきて頂きました、宮下さん、安孫子さん、各関係機関の皆様
寒い中大変お疲れ様でした。